「真のクリスチャンは貯金などしない」などと言ってられるのは若いうちだけだ。老後に本当にお金がなく、収入も途絶えて困った事態になる引退牧師は少なくない。そういう極端な信仰は多くの場合、人を救うのでなく絶望に追いやる。そうなる前に気づいてほしい。
「クリスチャンは貯金などしなくていい。老後の面倒は主が見て下さるのだから」みたいな言説を鵜呑みにしたクリスチャンが、献金しまくって貯金せず、子どもの進学や家族の介護や自分の老後などで困っても、それを言った張本人は一切責任を取らない。むしろ「不信仰だから困るのだ」とか、「二心があるから主が助けて下さらないのだ」とか言って、困っている人間をさらに責め立てる。本当に卑怯だ。そんな信仰は有害でしかない(「信仰」とすら言えないかもしれない)。
一部の教会でまことしやかに語られる、次のような言説には注意してもらいたい。
「貯金などしなてくいい」
「日曜出勤のある仕事になど就いてはいけない」
「学歴など必要ない。教会に仕えるのが最大の使命だ」
「できるだけ献金しなさい。主が大いに報いて下さるから」
「貧乏するのも主のためだ」
これらを真面目に実践して将来困っても、後悔しても、誰も責任を取らない。あなたがそれを選んだのでしょう? と言われて終わる。
ちなみにそういう極端なことを言ったり人に勧めたりする原理主義的なクリスチャン(牧師)は、個人的にはクズばかりしか知らない。偉そうなこと言うし表面的には「いい人」だけれど、蓋を開ければ冷酷だし、無責任だし、平気で人を笑いものにするし、嘘をつくし裏切る。本当に人間のクズばかりだ。あるいは人の心が分からないクズだから、原理主義という非現実的な信仰を掲げられるのかもしれない。
キリスト教界隈が甘かったり緩かったりするのも、そういう輩をのさばらせる一因になっている。こう言うのは不本意だけれど、各自でしっかり自衛してほしい。神が肝心な時に守ってくれないのは私が保証する。あなたの人生を守れるのは、基本的にあなただけだ。