「カルト信者は思考停止している」とよく言われるけれど、実際はよく考えたり話し合ったりしている(させられている)。だから少なくとも彼ら自身は「思考停止している」なんて全然思っていない。むしろ「よく考えている」「考え抜いている」とさえ思っている。しかしそんな彼らが結果的に思考停止しているのは、考えた結果を否定され続けているからだ。
例えば「君たちには◯◯の問題がある。よく話し合って考えなさい」とリーダーに言われる。信者たちは◯◯についてあれこれ話し合い、考える。そして皆で合意に達したことを報告すると、「全然違う! 何にも分かっちゃいない!」とリーダーに叱責される。自分たちのダメさ、未熟さを思い知らされるのだ(信者たちが出した答えが本当に間違っているとは限らないが、教祖に「間違いだ」と指摘され、そう思ってしまうのだ)。
そういう「自分たちが一生懸命考えたことが教祖の基準に達しない」という失敗体験が繰り返されることで、「自分たちは未熟で考えが足りない」と刷り込まれていく。
そのプロセス(考えて話し合う→間違いを指摘される)の反復の結果、「自分たちが考えても正しい答えを出せない。しかし◯◯先生(リーダー)はいつも正しい答えを持っている。だから先生の言うことに従うのがベストなのだ」と結論づけるようになる。だから信者は「考えていない」のでなく、「自分達の考えに勝る考えを選んでいる」のだ。それが第三者からは「思考停止」に見える。
このプロセスをリーダーの視点から見ると、
信者たちに話し合わせる
↓
(多少強引にでも)その間違いを指摘する
↓
信者たちに自分たちのダメさを思い知らせる
↓
信者たちが納得する答えを提示する
↓
リーダーが一番だと思い知らせる
↓
何でもリーダーに従う構造を作る
となる。信者は「考えているけれど、考えていない」ような状態だ。リーダーの支配下、洗脳下にあるからそうなるのだが、そこには気づけない。
もちろんリーダーは頭が良く、口が上手く、人を従わせる魅力がないと務まらない。
自分がこのような状態に陥っていないかどうか、信者の皆さんにはよくよく考えてほしい。