カルトのわかりづらさ、難しさ

2019年4月8日月曜日

カルト問題

t f B! P L
たとえばある教会や団体が「カルト化」しているとします。それが発覚するとしたら、次のどちらかの方法によります。


・内部からの告発
・外部からの指摘


しかし実際は、ほとんど告発も指摘もされません。つまり発覚しません。あるいは部分的に発覚しても大きな騒ぎにならず、結局ほとんど変わらず運営され続けます。


何故でしょうか。 理由の一つは「それがカルト化だと気づかれない」からです。 特に内部の人たちは気づきません。たとえば「◯◯だけ奉仕しないと救われない」「△△だけ献金しないと地獄に落ちる」などと日常的に言われていても、それは彼らにとって「教理」であり「信仰」であり「訓練」であるからです。カルトに詳しい人が指摘するまで、おかしいなどと少しも思いもしません。


また理由のもう一つは、そうやって外部の識者が指摘しても、「まず内部の人たちが受け入れない」からです。逆に「これはカルトではない」「真の信仰とはこういうものだ」「外部の人間にはわからない」などと反発します。


カルトの内部にも温度差があります。組織で活躍している人、人気のある人、重要な地位にある人、熱心な人などは「カルト」などと絶対認めません。居心地が良いからです。


そうでなく(組織内で)弱い立場にある人、地位の低い人、虐げられている人などが、「カルト化してますよ」と指摘されることで気づく可能性があります。


しかしそういう人たちが気づいても、もともと組織での発言力が弱いのですから、相手にされません。何かしても簡単に潰されます。そして追い出されて終わりです。結果、組織は何も変わりません。むしろ抵抗分子が排除されることで、より組織としての結束が強化されてしまいます。


ここにカルトのわかりづらさ、難しさがあります。


現在、キリスト教界隈の一部で「クリ◯チャン◯ゥデイ」の問題が取り上げられています。ご存知の方も多いでしょう。しかし部外者である私たちがネットでいくら調べても、その詳細は見えてきません。真偽はほとんどわからず、推測するのみです。カルト的な問題があるのか、あるいは単に中傷されているだけなのか。その理由には、上記のようなものがあります。


また「クリ◯チャン◯ゥデイ」に限らず、様々な教会、キリスト教団体、関連団体にも同じことが言えます。外部から見ていくら良さげな活動をしていても、内部の人がいくら華々しい報告をしていても、その本質は実のところ見えません。その裏でファシズムのような面があったり、誰かが虐げられていたりするかもしれません。


繰り返しますがカルトとは難しい問題です。
まずはそのことを知っていただけたらと思います。

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