「同性愛は罪だ」と言う罪

2020年8月22日土曜日

性的マイノリティ

t f B! P L

  大切なことなので何度でも書くけど、同性愛指向の人々は長い間差別され、迫害されてきた。今でこそLGBTという言葉が広まり認知されつつあるけれど、まだまだ差別はなくならない。いまだに病気だとか矯正可能だとか言われることもある。国によっては死刑となる。明らかに人権が侵害されている。

 そういう事実がありながら、キリスト教界ではまだまだ「同性愛は罪だ」と声高に叫ばれることがある。聖書にそう書いてあるからだ、というような理由で。


 しかしこれは前述の通り、人権にかかわる問題。聖書解釈や信仰理解の問題である以前に、歴史的に続いてきた性的少数者差別の問題。その文脈を無視して、聖書を振りかざして「同性愛は罪だ」と公然と発信するのは、もはや傷害罪や侮辱罪だとわたしは思う。イエスの教えにも反している。「同性愛が罪かどうかよく分からない」と迷っているクリスチャン各位は、この事実を踏まえてよく考えてもらいたい。


「同性愛は罪だ」と執拗に発信し続けるクリスチャンは、本人は信仰の話をしているつもりかもしれないけれど、明らかにセクシャル・マイノリティの人々を威圧し、脅威を与え、恐れさせている。人を恐怖させるあなたの信仰は本当に神からのものなのですか? と問いたい。


 執拗でなくても「同性愛は罪」と内心考えているクリスチャンはいると思う。その考えを変えることはできない。けれどせめて、公然と(SNS等の誰にでも見える状態で)発信するのはやめてほしい。それは群衆に向かってランダムにナイフを投げるようなもの。誰かに刺さったら、刺さった相手が悪いのではない。明らかに投げた方が悪い。投げた方の罪。

QooQ