生体埋め込みマイクロチップ実用化は「預言の成就」なの……?

2020年1月3日金曜日

「終末」に関する問題

t f B! P L
 2020年初めの記事にふさわしいかどうかわからないけれど、大切なことなので書きたい。

 生体埋め込みマイクロチップ実用化のニュースを見て、過剰に反応するクリスチャンがいる。

「これは(黙示録の)獣の刻印だ」
「人間を支配しようとする悪魔の策略だ」
「ついに終末の始まりだ」

 しかしそうやって決めつけてかかるのは、浅はかだと思う。
 過去にはネットが普及した時も、クレジットカードが普及した時も、その他のあれこれのテクノロジーが普及した時も、同じように考える勢がいたのだから。そして予想を外してきたのだから。

 1世紀のクリスチャンたちは、自分たちの時代が終末だと(たぶん真剣に)考えていた。だから「獣の刻印」をよくわからない呪術的なものと考える勢もいたと思う。

 そんなふうに、時代に応じて「獣の刻印らしきもの」を想像してしまうのが人間の心理。だからこそ、決めつけてかかるべきでない。
 なのに一方的に決めつけて、「◯◯は預言の成就だ」とか「私はイエス様に従います」とか敬虔っぽく言うのはどうなのか、それぞれ考えてほしい。
 それが間違いだったら、恥をかくのはあなた自身なのだから。

 ちなみに自分が悪魔で、クリスチャンを本気で騙そうと思ったら、様々なミスリードをばら撒いて、真の狙いを悟らせないようにすると思う。「マイクロチップ=獣の刻印」なん、て誰もが想像するような短絡的なことはしないはず。

 しかし誤解しないでほしいのは、こういうふうに書くのは、みんなを貶したいからでなく、先に同じ失敗をした者として忠告したいから。自分は同じような信仰を持って突っ走って、盛大にコケて、恥にまみれた人間。だからせめて教訓くらい残したい。

 終末信仰も同じで、そのときの世界情勢に煽られる傾向がある。
 何年か前にイスラエルがガザ地区に侵攻したときも「これは間違いなく(世の)終わりの始まりだ」みたいにブログに書いてた人がいたけれど、今は知らん顔で澄ましている。それじゃインチキだって言われても仕方がない。
 それこそ「証にならない」と思うけど。

 クリスチャンは短絡さから卒業し、浅はかな言説を振りまく「教師」たちに惑わされないよう、自立した大人になるべきだ。でないと愚か者のそしりを受けてしまう。そうなる前に、どうかこの忠告を受け取ってほしい。

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