良くも悪くも「よりどころ」となる信仰

2018年6月10日日曜日

カルト問題

t f B! P L
 週刊誌AERAの今週号(28号→26号に訂正しました)に、カルト宗教の「2世信者問題」を取り上げた記事がありました。

 私は同雑誌は買ったことがないのですが、これはぜひ読みたくて、発売日をカレンダーにメモしておきました(忘れそうだったので笑)。そして月曜日、書店に寄りました。が、見つかりません。あまり時間がなかったので、見逃してしまったのかも?

 翌日、 別の大きめの書店に行きましたが、やはりありません。忙しそうな店員さんに尋ねると、ぶっきらぼうに「取り扱っておりません」とのこと。簡単に買えると思っていましたが、これはなかなか難航する予感。

 もしかしたらコンビニにあるかも、と思いました。新聞や週刊誌が意外と揃っているイメージがあったからです。それで職場から近いコンビニに行きました。が、ここにもなし。
 ちょっと悔しくなってネットで調べたら、朝日新聞の販売所が一番確実とのこと。でも朝日新聞の販売所ってどこにあるの? そこまで調べる気力はありませんでした。少なくとも自分の行動範囲内にはない、という自信があったからです。

 あとはネット注文という方法がありますが、そこまでするのもなぁ・・・と迷っていた水曜の朝のことです。いつもスル―する駅ナカの売店の前で、ふと思い立って雑誌コーナーを見てみますと、何食わぬ顔でAERAが並んでいるではありませんか。たぶん月曜も火曜もそこにあったはずですが、完全に盲点でした。

 というわけでやっとAERAを手にしたわけです。探し回っただけに、嬉しさ倍増でしたね。さっそく電車の中で「2世信者問題」のページを開きました。
 全然関係ありませんが、今は電車に乗るとほとんど誰もかれもがスマホをいじっていますから、その中で雑誌を広げて読むというのは、なかなか粋でいいですね。 皆さんも良かったらお試し下さい(笑)。

 さて肝心の記事ですが、面白かったです。いろいろ探し回って410円払った価値はありました(笑)。
 ほんの3ページの記事ですが、書き留めておきたい言葉がいくつもありました。その中の1つを紹介するとこれです。

よりどころとしての信仰を持ったままのほうが良い人もいる

  傍から見てどんなに変な宗教だろうと、おかしな教義だろうと、その中で生きる人にとっては唯一の「居場所」かもしれない、という話です。

「カルト宗教」は基本「悪いもの」と見なされており、実際信者に害をなす点でその通りです。
  でも一方で、カルト教団を抜け出したら生きて行けなくなってしまう、という人もいます。そこまで搾取されておらず、そこまで酷い目に遭っておらず、そこそこうまくやっている信者たちに多いのではないでしょうか。もうカルト教義がしっかり組み込まれており、今さら変更できなくなっているのです。

 もちろん彼らはカルト教義を広める側にいますから、その点で罪深いのは間違いありません。でも彼らの生き方が否定されるべきでもないと思います。そのバランスは、なかなか難しいものがあります。

 私の教会はカルト化して問題を起こし、解散しました。信徒の立場から言うと、その瞬間に居場所も、将来の計画も、全部白紙になってしまった形です。
 だから教会に深く関わっていた人ほど、その後の身の振り方に困難を覚えました。仕事はどうするか、生活はどうするか、霊的な事柄はどうするか、などと悩んだのです。

 彼らのこと「だけ」考えるなら、カルト化していても、教会だけは残ってくれた方が良かったかもしれません。
 それでまたおかしな「異言」とか、おかしな「預言」とか、奇妙な「霊の戦い」とかに邁進するのもヤレヤレって感じなのですが、少なくとも彼らが路頭に迷うのは防げたでしょう。彼らには、(たとえ間違っているとしても)信仰が唯一の「よりどころ」だったのです。

 まあ、難しい話ですね。

 紹介したAERAの記事は「2世信者問題」をいろいろ取り上げていて、これはそのほんの一部です。
 興味がある方は、ぜひ駅のキオスクなんかで探してみて下さい。

 余談ですが、昨年女優業を引退した清水富美加さん(千眼美子さん)も2世信者なのですね。はじめて知りましたよ。

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