2014年11月10日月曜日

ベルリンの壁崩壊から25年。その陰で手柄を主張する不遜なクリスチャン。

 ベルリンの壁崩壊から、もう25年たった。ちょうど25周年目の11月9日、現地では記念イベントが行われたそうだ。

 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141109/k10013058611000.html
 
 東西冷戦の象徴であり、文字通りドイツを分断していた壁が取り払われたのは、間違いなく歴史的快挙だと思う。国民の歓喜はいかばかりだったか。もし日本が東西に分かれていたらと考えてみれば、その歓喜の様も少し想像できそうだ。
 それにしても、その崩壊の始まりが東ドイツ政府による誤報だったというから、驚きだ。絶対に変えられない、動かないと思われていたものが一つの間違いで動いた訳だから、世の中何が起こるかわからない。
 
 ちなみに崩壊後の東西交流の様子を、映画「グッバイ、レーニン!」で観ることができる。笑えて、ちょっとホロリとさせられる、家族愛の作品である。興味のある方はどうぞ。
 
 ところで、「ベルリンの壁崩壊に一役買ったクリスチャン」の話を聞いたことがある。
 ある海外の「神の器」が、崩壊前のベルリンの壁の前に立ち、涙ながらに祈った、という。何日間だったか忘れたけれど、しばらく続けたところ、程なくして壁が取り壊された、とのこと。「つまりベルリンの壁崩壊は〇〇先生の祈りによるのです!」と取り巻きが断言していて、会衆は感動の渦。
「とりなしの祈りは世界を動かす!」という訳だ。
 
 この主張の真偽を論じる必要はないだろう。あまりに馬鹿げている。ただ一つ指摘しておくと、壁の崩壊は「〇〇先生の祈りによる」のではない。それを言うなら「神による」だ。〇〇先生はただ祈っただけで、何も自慢できるところはない。泣きながら祈ったとか、何日も祈ったとか、だから何なんですか。それならドイツ国民の方が何万倍も泣いたはずだし、何億倍も祈ったはずだ。
 
 こういう「とりなしの祈りの効果」を主張しだしたら、何とでも言えてしまう
「とりなしの祈りによってベルリンの壁が崩壊した」とも言えるし、「第二次世界大戦を終結させた」とも言えるし、「原爆が東京に落ちるのを回避した」とも言える。他にも、ありとあらゆることが言えてしまう。そしてそれを厳密に否定する根拠はない。だから教会内でまことしやかに言われたら、信徒は本当のことだと信じてしまう。
 
 そういえば、朝鮮半島統一のため、韓国の北端で祈った、という日本人牧師がいる。両国の長年の分断を思って涙し、「主の心」で祈ったそうだ。
 だから将来、韓国と北朝鮮が統一を果たした時には、かの牧師が「私がとりなしたからね」などと言いそうだ。
 
 そういう不遜で無礼な一部のクリスチャンは放っておくとして、ベルリン崩壊25周年に、おめでとうと言いたい。これからも平和が続くよう、心から願っている。

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