今回は、時々浮上する2つの「キリスト教トンデモ都市伝説」について私見を書きたい。それらの根拠とか出所についてはいちいち書かないので、興味がある方は調べてみたらいいと思う(調べる時間が無駄になる気がするけれど)。
・日ユ同祖論
日本人とユダヤ人は実は血統的につながっていて、共通の先祖を持つ兄弟民族だ、という論。日本の伝統文化の中に、聖書的符号があるという。契約の箱と神輿の類似性とか、六芒星とか、赤い鳥居とか、モリヤの山とか、そういう何だかんだが似ているから、同祖なのだという主張だ。
長い歴史のある説らしい。私も以前からちらほら聞いていた。
この説は、歴史ロマン的には面白いと思う。スペクタクル映画なんかに使ったら良いかもしれない。主人公のユダヤ人と、相棒の日本人が実は兄弟民族で、長い歴史の中で離散していた、というような設定だ。
あるいは学研の雑誌「ムー」あたりで取り上げられそうなネタでもある(実際に取り上げられたことがあったと記憶している)。まあ、いずれにせよ空想話の類である。
といっても、私がこれを「空想話」と決めつけるのは、具体的な根拠があってのことではない。そこまで調べようとも思わないから、実は何の反論も用意していない。だからもしかしたら、日本人とユダヤ人は本当に同祖かもしれない。
それでもこれを空想話と位置付けるのは、結局のところ同祖だろうと同祖でなかろうと、そこから何も生まれないと思うからだ。いずれにせよ日本人は日本人だし、ユダヤ人はユダヤ人である。だいいち元を辿れば、白色人種も黒色人種も黄色人種も、ノアの家族でつながるではないか。そんなことを話題にして何になる?
と、思うから空想話なのである。
・キリスト妻帯説
イエス・キリストは実は結婚していて、マグダラのマリアが妻だった、という説。そこから派生して、キリストの子孫が代々存在している、という話だ。映画『ダビンチ・コード』がこれを取り扱っている。
真面目なクリスチャンが聞いたら「なんて不謹慎な」と烈火のごとく怒り出しそうである。けれど、私はべつに怒らない。と言ってもこの説を支持する訳ではない。というか、どうでもいい。怒られるのを覚悟で書くと、もし仮にそれが事実だとしても、「だから何か?」としか私は思わない。
キリストは聖書に書いてある通り、神の子であって、罪のない人だけれど、全人類の為に十字架に死なれ、三日目によみがえり、天に上られた。そしてやがてまた地上に来られる。それが聖書の支持する事実であって、私たち人間にとって最高の希望なのだ。
それ以外の聖書に書かれていないことを、クリスチャンが信じる義務はない。だから仮に、キリストに実は妻がいたとしても、子どもがいたとしても、どうでもいいことである。それで聖書の事実が否定される訳でもないし、キリスト教教理そのものに変更が加えられる訳でもない。
だから結局のところ、それも意味のない空想話なのである。
そして空想話について聖書が何と言っているか、クリスチャンならご存知だろうと思う。
ミッションスクールの人が福音派みたいな新興宗教なんかに?初耳で本当に驚きました。これは東大寺学園の学生が創価学会に行くのと同じことですが、学校はいったい何をやっているのかと問いただしたくなりました。
返信削除私もミッションスクール出身ですが、行く教会のリストが学校で配られました。もっとも昔のことでしかも地方でしたので、プロテスタントは伝統宗教系がほとんどで、新興宗教系は数えるほどしかありませんでしたので、そんなところに行く人は一人もいませんでしたが。
今は地方でも新興宗教のほうが数が多いですので、ミッションスクールも新興宗教系のプロテスタントにはいかないようにと指導しているとは思いたい・・・
野田様、匿名様
返信削除私が知っているトンデモ教会にも、その時期になるとミッションスクールから若い子たちが毎週来ていました。なんでも、若い世代に力を入れている教会だから良い、みたいな判断だったと聞いています。あまりに短絡的な気がしますが。
しかしトンデモ教会らしく、外部の人には当たりが良いので、一定期間礼拝に集うだけなら、逆にチヤホヤされて居心地が良かったかもしれません。
まあそれが良いという訳ではありませんが。
日ユ同祖論や終末論はどうみてもオカルト雑誌の読みすぎです。
返信削除このような話を聞きますと、やはりプロテスタントは学生にはまだ早すぎるという意見はあながちうそでもないということになりますね。
プロテスタントのミッションスクールでは、さすがに全員カトリックに行きなさいとは言い出しにくいでしょうが、それならやはり学校で三大異端と新興宗教系のプロテスタントにはいかないようにという教育をまず徹底しなければおかしいと思うのです。
仏教の学校でもキリスト教の学校でも、週に一時間は必ず宗教の時間というものがあり、宗教の時間にはお坊さんがきて仏教なりキリスト教なりを教えます。その授業は文部省で検定を受けた教科書を使うわけではありませんので、たぶんテキストは講師を頼まれたお坊さんの自由なのかもしれませんが、やはり宗教の時間の講師を学校側から頼まれたお坊さんは、学生が新興宗教に狙われているという現状をよく認識してほしいと思います。仏教の学校なら創価学会や顕正会や真如苑の恐ろしさを、キリスト教の学校なら三大異端だけではなく新興宗教系プロテスタントの恐ろしさもしっかり教えてほしいと思いました。