キリスト教トンデモ都市伝説について

2014年8月3日日曜日

キリスト教信仰

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 今回は、時々浮上する2つの「キリスト教トンデモ都市伝説」について私見を書きたい。それらの根拠とか出所についてはいちいち書かないので、興味がある方は調べてみたらいいと思う(調べる時間が無駄になる気がするけれど)。

・日ユ同祖論
 日本人とユダヤ人は実は血統的につながっていて、共通の先祖を持つ兄弟民族だ、という論。日本の伝統文化の中に、聖書的符号があるという。契約の箱と神輿の類似性とか、六芒星とか、赤い鳥居とか、モリヤの山とか、そういう何だかんだが似ているから、同祖なのだという主張だ。
 長い歴史のある説らしい。私も以前からちらほら聞いていた。

 この説は、歴史ロマン的には面白いと思う。スペクタクル映画なんかに使ったら良いかもしれない。主人公のユダヤ人と、相棒の日本人が実は兄弟民族で、長い歴史の中で離散していた、というような設定だ。
 あるいは学研の雑誌「ムー」あたりで取り上げられそうなネタでもある(実際に取り上げられたことがあったと記憶している)。まあ、いずれにせよ空想話の類である。

 といっても、私がこれを「空想話」と決めつけるのは、具体的な根拠があってのことではない。そこまで調べようとも思わないから、実は何の反論も用意していない。だからもしかしたら、日本人とユダヤ人は本当に同祖かもしれない。
 それでもこれを空想話と位置付けるのは、結局のところ同祖だろうと同祖でなかろうと、そこから何も生まれないと思うからだ。いずれにせよ日本人は日本人だし、ユダヤ人はユダヤ人である。だいいち元を辿れば、白色人種も黒色人種も黄色人種も、ノアの家族でつながるではないか。そんなことを話題にして何になる?
 と、思うから空想話なのである。

・キリスト妻帯説
 イエス・キリストは実は結婚していて、マグダラのマリアが妻だった、という説。そこから派生して、キリストの子孫が代々存在している、という話だ。映画『ダビンチ・コード』がこれを取り扱っている。

 真面目なクリスチャンが聞いたら「なんて不謹慎な」と烈火のごとく怒り出しそうである。けれど、私はべつに怒らない。と言ってもこの説を支持する訳ではない。というか、どうでもいい。怒られるのを覚悟で書くと、もし仮にそれが事実だとしても、「だから何か?」としか私は思わない。

 キリストは聖書に書いてある通り、神の子であって、罪のない人だけれど、全人類の為に十字架に死なれ、三日目によみがえり、天に上られた。そしてやがてまた地上に来られる。それが聖書の支持する事実であって、私たち人間にとって最高の希望なのだ。
 それ以外の聖書に書かれていないことを、クリスチャンが信じる義務はない。だから仮に、キリストに実は妻がいたとしても、子どもがいたとしても、どうでもいいことである。それで聖書の事実が否定される訳でもないし、キリスト教教理そのものに変更が加えられる訳でもない。

 だから結局のところ、それも意味のない空想話なのである。
 そして空想話について聖書が何と言っているか、クリスチャンならご存知だろうと思う。

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