「霊的」な「新しい真理」に惑わされていないかどうか、チェックすべきだとい う話

2014年1月5日日曜日

キリスト教信仰

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「終末が近い」と言うこと自体は悪いことではないけれど、あと数年とか、いつから始まるとか、そういう終末の時期を具体的に言うことは聖書的とは言い難い。けれど、それを言う牧師や宣教師が後を絶たない。最近もあるクリスチャンが、イスラエルのシャロン首相の危篤をその「始まりのしるし」だと言ったりしている。

 今までにも、そういう終末説を展開する人たちがいた。例えば数年前のある牧師の話が事実なら、現在すでに「艱難時代」に入っていなければならない。しかし、そういう預言は成就してナンボであり、外したならニセモノと判断されるべきだけれど、そういう輩に限って「霊的な次元で起こるという意味だった」などと言い訳する。「霊的」を持ち出せば何とでも言える訳で、どうにもタチが悪い。

 そういう終末話を聞いて私がまず疑問に思うのが、「その日(終末の日)は誰も知らない」とキリストご自身が言っているにも関わらず、その日がいつか「わかる」と言い切ってしまうことだ。その時点で聖書に反しているのではないか。しかし彼らは言う。「これは新しく開かれた真理なのだ」
「新しい真理」というのもまた、何とでも言えるようにする免罪符みたいな言葉だ。

 ここまでくると、そこが本当にキリスト教会かと疑わざるを得ない。もはや詐欺のレベルではないか。「終末が近いから備えが必要だ」「お金が必要だ」「○○が必要だ」ということで、無抵抗の信徒たちが搾取されるからだ。

 搾取されるだけの信仰生活に何の意味があるだろうか。というより、そもそもそれは信仰生活と言えるのだろうか。その結果、どのように神に近づき、神を知り、神に仕えたと言えるのだろうか。クリスチャンとしてどんな成長や進歩があったのだろうか。

 教会に仕えるクリスチャンであるなら、そういうことを定期的にチェックしても損にはならないだろうと私は思う。

 こう書く一方で私が思うのは、終末は確かに近づいているだろうということだ。何故ならキリストが「人に惑わされないように気をつけなさい」(マタイ24章4節・新改訳)と警告していることが、現に起こっているからだ。

追記)
 1月11日、CNNによると、シャロン首相は死去した。

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