Lucky bag 2013 を巡って

2013年1月14日月曜日

アップル

t f B! P L
2013年1月2日、アップルストアが正月恒例のラッキーバッグを販売したのは記憶に新しい。

アップルユーザーの私のところにも、その数日前にメールが届いた。
しかし「福袋」という言葉しか知らなかった私は、Lucky bagと言われても「何のこっちゃ」である。想像力を働かせてやっと思いついたのは「おみくじ」くらいだった。が、違った。
どうやら、「福袋」を横文字にしたものらしい。
「つまりアップルの福袋ってことね」とネットを見ながら一人合点した。

少し調べてみた。
・価格は一律33000円。
・ストアのみで販売。
・1月2日限定。
・午前8時から。
・毎年すごい行列。

アップル関連のブログや記事を探してみると、中身はどうやら3段階くらいにランク分けされている様子。2012年の実績だと、一番ショボい「小吉」ランクがiPod touch、「中吉」がiPad 2、「大吉」がMacBookが入っていたらしい。

いいじゃんこれ、と思った。問題は、どうやって買うかだ。
毎年徹夜で並ぶのが恒例になっているらしい。
新商品が出るたびに並ぶよね? そんなに並びたいの?
と批判的な自分もいるが、一方で、理解を示す自分もいる。
確かに、「お祭り」に参加するみたいな感覚というのも理解できる。何より安く買えるなら、徹夜くらいしないと、とも思う。
さてどうしよう。

■並ぶとしたら…準備は。
ラッキーバッグを買うお得感。一方で、寒い夜に路上で一晩並ぶことのリスク。
なかなか難しい選択であった。
並ぶことを前提に考えた場合、準備が必要だと思った。
近所のコンビニに買い物に行くのとは、ワケが違う。
防寒、防犯、トイレ、暇つぶし…。
いろいろ考えることがありそうだった。
経験者のブログを見ながら、何となく準備を始めた。
特に役に立ったアドバイスは、「首がつくところを守る」というもの。手首、足首など首部分を温かくするのは、確かに重要そうである。
あと、路上に座ると体温を奪われるので、椅子に座った方がいいというのもあった。
確かに、椅子も必要そうだ。
自分なりに考えたのは、寒くて鼻水が出そうなのでティッシュ、ホッカイロ、温かい飲み物、帽子など、まあ当たり前の装備である。
しかし、結局最後まで解決できなかったことがある。

トイレをどうするか。

これは切実である。
連れがいれば問題ないのだが、単独である。
行きたくなったらどうしたら良いのか。ネットで調べると、何人かで交代で並ぶとか、連れがいて順番に行くとか、まあ当然の対応が書かれている。
しかし今回は、それは使えない。一人きりでできる手段が必要である。結局私が思いついたのは以下の4つ。
・携帯トイレ持参。
・オムツ装着。
・水分制限で膀胱に溜めない。
・その場で友だちを作る。

どれも現実的ではない。友だちは作れそうだが、必ずできると断言できない。
行けば何とかなるさ、と楽観する気にもなれない。

■前日
そうこうしているうちに、1月1日になった。
その夜から並ぶか。翌朝の始発で行くか。
トイレ問題を考えると、始発が良い。銀座まで20分ほどだから、始発組では早い方ではないか。
最終的に、始発を選んだ。理由は2つ。
・昨年よりLucky bagの個数が増えるのではないか。
・後ろの方でも、買えればいいではないか。

安心して、その夜は眠ることにした。早起きしなければ、と思いつつ、ネットで行列の様子をリサーチ。
すると、なんと21時頃、銀座で定員に達したとの情報が。

情報戦も行われると聞いたから、ウソかもしれない。
しかし確認する方法はない。現場に行く以外は。

そう考えているうち、私の中で何かが切れた。
も、いいか。
そんな風に思ってしまった。
アップルのファンとしては失格かもしれないが、そこまでの情熱をキープできなかった。

■結論…
冷静に考える自分もいた。
そもそも、買ってどうなる?
iPhoneとiPad を持っているのだ。iPodは要らないし、iPadも2台持つ意味はない。
MacBook Airが当たる可能性は、非常に低いだろう。

なんだか、それまでのいろいろな脳内での努力が虚しいものに思われた。
お祭りの熱にやられたのかもしれない。

と言いながら、来年は並ぼう、と密かに決心している自分がいる。

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