縁あって、新宿にある都立総合芸術高等学校の定期演奏会に行った。
合唱と合奏で1時間半。途中休憩20分。
プロが聴いたらどんな感想を持つかわからないが、私は大変満足できた。高校生とは思えないクオリティである。
いわゆる演奏会に行ったのは初めてだったので、少し戸惑った。
まず、司会も何もなく、説明もなく、いきなり合唱開始である。
合唱自体は素晴らしい。安心して聴いていられる。
しかし終わると、指揮者がいろいろと手を振り、舞台上のいろいろな人がそれぞれ礼をしだす。しまいには観客席から年配の方が一人、舞台に上がって花束をもらうという演出までされる(おそらく関係者なのだろう)。その間、観客である私たちは、ずっと拍手し続けている。いい加減、手が疲れるでしょ。
続く合奏も本当に素晴らしかった。ドヴォルザークの「新世界」である。ここでは「ドヴォジャーク」とチェコ語表記されていたので最初わからなかったが。
しかし、終わるとまた拍手ラッシュである。延々と手を打ち続ける。感動させてもらったので拍手したが、あまりに長すぎて、最後の方は疑問符が頭の中を駆け巡る。
司会者は満足そうな笑顔で、あちこちを手で差す。その先では生徒たちが頭を下げている。生徒たち一人一人としては、それぞれ自分に向けられた拍手だろう。しかし私たちには延々と続く拍手である。
こういうものなのだろうか、と疑問半分、納得半分。
しかし、一つ納得できないことがある。
結局初めから終わりまで、主催者側からの説明なり挨拶なりが、全くなかったことである。
あの舞台で花束をもらっていた初老の方は、いったい何だったのだろうか。
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