キャンパスでの「宗教勧誘」にご用心

2018年4月9日月曜日

雑記

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 先週の土曜日(4月7日)、あちこちで入学式や入園式があったようです。真新しい制服の子と正装の親、という組み合わせを沢山見かけましたから。新しいことが始まっていく、一年で一番新鮮な時期ですね。

 ところで4月は、主に大学のキャンパスで「宗教勧誘」が盛んになる時期でもあります。いろいろな宗教(ほとんど新興宗教だと思いますが)が、あの手この手で若者たちを取り込もうと活動します。特に東京にある大学は、上京したての純粋な若者たちが多いですから、ターゲットにされてしまいます。
 若い皆さんは、十分注意して下さいね。

 私も地方から上京した口ですけれど、「東京は危ないところだ」みたいな神話が、私の地元ではけっこう真面目に囁かれていました。東京には「人さらい」がいて、騙されたらアジア諸国に売り飛ばされてしまう、みたいな(笑)。もちろんそんなのただの噂なんですけどね(少なくとも私自身は、東京でそういう危険を感じたことはありません)。
 でもこの「宗教勧誘」に関しては、現実の話です。でもあまり問題視されていませんから、人さらいよりずっと危険だと私は思います。

 実際、知り合いにも、在学中に勧誘されて教会(カルトっぽい教会)に通うようになった人がいます。そしてはじめは良かったけれど、徐々に理不尽な扱いを受けるようになり、いろいろ嫌な思いをしたそうです。最後はケンカ別れになったようですが。

 でも中には退会させてもらえず、延々と嫌な思いをし続ける人がいます。
「嫌だったら行かなければいいじゃないか」と言う人がいるかもしれません。でもここに「宗教のワナ」があります。すなわち「この教会を離れたら地獄に堕ちてしまう」とか、「教会に来ないと神様が悲しむ」とか、そういう脅しが効いているのですね(それを信じてしまっているのです)。

 そういう宗教被害に遭わないためには、はじめから「宗教勧誘」に乗らないのが一番です。
 でも勧誘する側も本気ですから、いろいろテクニックを使って、うまいこと懐に入り込んできます。まだ世間をあまり知らない、真面目な学生たちは、そういうのに案外簡単にやられてしまうようです。

 だから単に「気をつけましょう」では、ダメなんですね。

  具体的には、勧誘者ははじめは宗教だと名乗りません。そういう雰囲気を一切出しません。そうでなくボランティア活動しませんか、英会話教室に来ませんか、ギター習ってみませんか、サッカーやりませんか、などの「健全そうな形」で誘ってきます。それでノコノコ行ってみると、いつの間にか教会に来ていた、という感じですね。

 これは、はじめから宗教色を出すと怪しまれるので、先に関係性を作ってしまおう、という作戦です。
 人間、ある程度親しくなると無下に断れなくなります。特に若いうちはその傾向が強いです。そのあたりの心理を突いたものです。

 では他にどんな点に注意すべきでしょうか。以下に挙げてみます。

①すごく歓迎してくれる、すごく大切にしてくれる、すごく親切にしてくれる人たちに注意

 これは「ラブシャワー」と言います。彼らは初めのうちは、あなたのことをすごく大切にしてくれます。いろいろ気遣ってくれて、話を聞いてくれて、親身になってくれます。食事を奢ってくれたり、物をくれたりもします。
 要は「愛してくれる」のですね。あなたは居心地が良くなって、教会を「自分の居場所」のように感じるかもしれません。

 でも気をつけて下さい。これは最初のうちだけです。慣れてくると、明らかに扱いが雑になってきます。

②すごい「秘密」を教えてくれる人たちに注意

「この世の中は〇〇だけど、みんな気付いていないんだよ。でも私たちはこの真理を知っている」
 みたいな「秘密」を教えてくれる人たちに注意しましょう。ありもしない「秘密」を共有させて、あなたを仲間にしたいのです。
 でも「秘密」はなかなかスリリングで楽しいものですから、引っ掛かってしまう人も少なくありません。

③「使命」を教えてくれる人たちに注意

 上記の「秘密」に続いて、「あなたには為すべき使命がある」と言ってくる人たちに注意しましょう。
 あなたが「選ばれた者」で、あなたにしかできない「使命」がある、と主張するのです。そしてあなたにコミットを求めてきます。
 あなたがそれに応じてしまったら、もう簡単には離れられません。あなたは「あちら側」に行ってしまったのです。

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 以上の3点を知っておくだけでも、だいぶ違うと思います。もしまわりに若い人がいたら、ぜひ教えてあげて下さい。あるいはこういう被害に遭っていそうな人を知っていたら、ぜひ声を掛けてあげてほしいと思います。

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