本当に終末が訪れた時、「ダビデの幕屋の回復」はどうなるか、という話

2014年9月8日月曜日

「終末」に関する問題

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「ダビデの幕屋の回復」のつながりで、終末について少し書きたい。

「ダビデの幕屋の回復」は、終末思想と関連付けられている。「終わりの時、主がダビデの幕屋を回復される」というのが彼らの主張だからだ。
 アモス書9章11節の「その日、ダビデの倒れている仮庵を・・・」の「その日」も、彼らによると「世の終わり」だと断定される。「これは主の道を備える働きだ」「私たちはFore runnerだ」というような表現が、彼らの活動紹介に使われる。

 つまり「ダビデの幕屋の回復」運動はそのものが、世の終わりが実際的に近いという終末思想を含んでいる。子の代とか孫の代とかでなく、今の代に起こることだとしている。
 だから、彼らは終末の日が「わかる」と主張していることになる。

 今年に入ってから、あるクリスチャン(?)が、2014年10月は重要だ、みたいなことを主張している。つまり来月のことだ。具体的に何が起こるのか、実は私は何度か尋ねてみたのだけれど、一度も返事をもらえていない。単に「重要だ」と言っているだけだ。
 その人が最近になって、「知人が夢で携挙の日を教えられた」とか、また終末関連のことを言い出している。だから、携挙が来月にでも起こると思っているかもしれない。

 まあ、これは詐欺と同じやり方だ。「重要なことが起こる」と言っておいて、何か起これば「ほらやっぱり」と言える。何も起こらなくても、「実は〇〇の地域でこんなことが起こった。一般には決して報道されないけれど」とか言える。

 もちろん携挙はいつ起こってもおかしくない。今夜起こるかもしれない。そしてそれと同じくらいの可能性で、自分が生きている間は起こらないかもしれない。しかしいずれにせよ、その時期を知ることが重要なのではないと私は考えている。聖書もそう言っているはずだ。その時期を知ることより、もっと重要なことがあると。私たちはそちらの方をすべきだ。

 終末論者はその時期の特定に躍起になっていて、それらしいことをいろいろ言っている。
 しかし私が思うに、その日時が本当にわかっているのなら、世界中に教えてあげるべきではないだろうか。たとえ聞いてもらえないとしても、中には聞く人がいるかもしれない。

 もし仮に、「携挙は今から2時間後だ」と神様が明確に語ったとする。何が起こるだろうか。
 おそらく、世界中のクリスチャンがこぞって悔い改めはじめると思う。携挙されたいからだ。というか、残されたくないからだ。そして家族や親族を何とか説得しはじめると思う。2時間しかないから、皆必死だろう。
 私が思うに、その時教会で「ダビデの幕屋」の礼拝をする人は一人もいないだろう。教会に中で泣いたり叫んだりしている場合じゃないからだ。
 すると、「終末のために」と始めた「ダビデの幕屋の回復」が、本当の終末には見向きもされない、ということになる。想像すると笑える(こりゃ失礼)。

 さらにもう一つ、彼らの中には、こんなことを言う人がいる。
「もう終末だから、もしそう語られたら、私は全財産を捨てる覚悟があります」
 それは謙遜な態度に思えるかもしれない。けれど、実は全然そうじゃない。
 なぜなら、あなたが全財産を捨ててもいいと思える日には、その財産には何の価値もなく、それを必要とする人も世界中に誰一人いないはずだからだ。

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